ヘルスケアワーカーキャリア学会ブログ | ヘルスケアワーカーキャリア学会は、学問的・実践的立場からキャリアを探求し、成果を社会に還元。

ヘルスケアワーカーキャリア学会
ヘルスケアワーカーキャリア学会とは
新着情報
2022年03月08日 [イベント開催報告]

2022年02月23日開催!ワークショップ報告とアンケート結果

2022年2月23日のヘルスケアワーカーキャリア学会のワークショップは ”おもてなし専門職「京都花街の芸舞妓」に学ぶ人材育成”というテーマでした。プレゼンテーターは、この学会の中心メンバーでもある西尾久美子さん(近畿大学経営学部教授)でした。
おもてなしのプロ育成に学ぶ3つの視点で、それぞれ約1時間ずつ、合計3時間の構成でした。

(1)育成の仕組み
(2)Off-JTとOJTの連携
(3)プロフェッショナルの覚悟

西尾さんは、看護管理者に研修もされているので、お話を聞いたことがあるかもしれませんが、何度聞いても新鮮で、初めて聞かれた受講者はとても刺激的な内容だったようです。
受講中の参加者の言葉をいくつか紹介します。

「新卒の人が誰に相談すればよいのか、2番手、3番手、4番手まで明確になっている仕組みは導入したい」
「舞妓さんの育成を置屋のお母さんが全面的に協力する仕組みや、舞妓さんを現場で育成するお姉さんの役割、そして、舞妓さんとお姉さんを取り持つ仲人の存在など、業界あげてのサポートシステムは勉強になった」
「『座持ち』は、ヘルスケアワーカーにも必要なスキルなので、現場でどのように教えていけばよいのか考えたい」
「『一人前にはずっとなれない』という言葉に、自身のことを振り返ってはっとした。」
「自分たちの仕事に通じるものがある。」
「教育機会を提供する側だけでなく、教育を受ける側にも聞かせたいないようだった。」

などの、学びレポートをたくさん寄せてくださいました。
特に、京都花街の独特の人材育成システムである『仲人さん』というサポートシステム、『座持ち』という状況判断能力を育てるトレーニングシステムについては、参加者の興味関心が向けられたように感じます。
4月から、どの組織も新人看護師、異動者を迎えます。看護師の臨床判断能力を育てることが喫緊の課題と思われますが、そのヒントになる内容でした。
異なる業種、業界から学ぶことの大切さを痛感。そこから得られた異なる視点を自らの組織にどのように取り込み生かすか!ワクワクする3時間。
『仲人さん』や『座持ち』に関することや京都花街の人材育成のしくみについて、詳しくは、西尾さんの著書をご覧ください。

・おもてなしの仕組み 京都花街に学ぶマネジメント(中公文庫) 著:西尾久美子
・京都花街、人育ての極意 舞子の言葉 (東洋経済新報社) 著:西尾久美子

さて、学会ワークショップ、次回は2022年05月22日(日)午後を予定しています。
テーマは、「トランジション(予定)」です。お楽しみにしておいてください。

>>アンケート結果はこちら

PageTop